| 岩永康久様(S44,政経卒) |
| 1.自己紹介 |
1969年第一政経卒 住友商事入社 米国、台湾駐在 歴訪国44カ国
2000年より台湾住友商事会社社長 2001/2002台湾日本人会会長
台湾駐在は2回、計9年 |
| 2.日本との関係 |
進出企業 1,600社 駐在する日本人 15,700名。出張ベース多く実際には2倍。
往来:通常日本から100万人、台湾から80万人(SARS、韓国シフトの影響で最近減)
Visit Japan 愛知万博ではビザ無し渡航認可の動き(日→台は不要 30日滞在可)
日本語学習熱の高まり。日本語検定試験受験者:1991年 1148名
2003年 36,056名
日本人学校:国際(日台)結婚子女多い。台北 40% 高雄 50% 台中 60%
日本にとり貿易相手国として世界4位(台湾から見て2位)。輸出312億ドル、
輸入142億ドル(2003年ベース) 日本から見て大幅出超。
台湾は全世界では第15位の輸出入総額。 |
| 3.親日台湾 |
毎年日本からの墓参団が台北、台中、高雄へ。台中、高雄に物故者慰霊塔。
台湾特有の「人情味」− 派遣日本人先輩の熱意、有能さ、高潔さ。
特に尊敬集めた人:第4代総督児玉源太郎、民生局長として招聘された後藤新平、
その後藤に招かれ殖産局長、製糖局長を勤めた新渡戸稲造、
嘉南潅漑15万町歩の八田與一、第七代総督明石元二郎など。
1999年台中地震で台中日本人学校倒壊、半月後に李総統来校→即土地お世話に。
立派な新校舎完成。
日本人救援隊発生日に現地へ。真摯な対応に台湾感謝。
日台には歴史を共有した上での「真の相互理解」存在=世界でも唯一無二の関係。
街中でも台湾人情味、時に冷たい視線も=本省人85%、外省人13%で温度差大 |
| 4.台湾の重要性=日台相互依存関係 |
日本人の認識不足=与那国島から100KM。基隆は日本の最南端西表島より北に立地。
2、300万人は国連加盟国でも48位相当
台湾との国交のある国 26カ国。 非国交国の60カ国が台湾代表処を置く。
今年6月末外貨持高(2,300億米ドル)は世界3位(日本/中国に次ぎ)。
日台は外貨減らし、正味はもっと。中国は投資流入が主
飛行機、船舶の往来頻繁−台湾の状況変化は日本への影響大
日本は目前の経済と将来の安全保障のどちらを優先すべき? |
| 5.台湾近代史 |
1895年 日清戦争後の下関条約−日本統治
1945年 第二次世界大戦→日本投降→中華民国の一省に。陳儀台湾省行政長官
1947年 二二八事件 2−3万人に上る虐殺
1949年 蒋介石、大陸での内戦に破れ中華民国政府を南京から台北へ。戒厳令施行。
1971年 国連決議 アルバニア案 国連代表、中華民国→中華人民共和国
1972年 蒋経国、行政院長に。 日中共同声明=台湾との断交。
1975年 蒋介石死去
1986年 民進党誕生。国民党独裁終了
1987年 戒厳令解除。
1988年 蒋経国死去。李登輝総統就任(1984年に台湾省主席より副総統に抜擢)
1996年 李総統直接選挙で総統当選。
2000年 野党民進党陳水扁総統誕生 |
| 6.李登輝前総統 |
本省人初の総統。直接選挙による初の総統。台湾民主化の父。終戦まで京都大学に。
2001年4月の訪日(心臓手術)で問題化→日本はシングルビザ発行。
米国は数次ビザ発行
2002年の三田祭ビザ下りず。講演内容は「日本人の精神」八田與一の生涯=政治性無。
日本を愛し、若者に日本の美徳の認識を。出身の京大訪問、奥の細道散策を楽しみに。
最早私人。今でも勉強、見識高い。12月立法院選挙→来年前半に実現か?
尖閣諸島は沖縄県に属するとの発言。 |
| 7.国際機関への参加=究極の目標は国連への加盟=現状不可能。 |
WTO(世界貿易機構):2002年1月に中国と同時加盟。
多国間交渉(新多角的通商交渉=新ラウンド)進展せず→FTAへの各国の動き
WHO(世界保健機構)への加盟を目指す=中国の台湾孤立化政策で実現せず。
2004年の加盟申請では、日米が賛成投票。
台湾では日本としてはめずらしい毅然たる対応と評価高い。 |
| 8.FTA(自由貿易協定)=現在の潮流 |
2001年12月の東亜経済人会議で発案、中国は阻止の動き。日本政府慎重。
日本の財界にとり中国進出は最重要局面。中国政府の反発を恐れて日本財界も慎重に。
→その後話進展せず。
台湾の主張は江啓臣台湾経済研究院長=WTO規定では、国「地域間」FTA問題なし。
FTAでいつも問題になるのは農業問題。
外交、農業問題を気にしすぎ、動かなければ日本の将来に大きな痛手に。
FTAは世界の各地でダイナミックに動いている。拡大EU、NAFTA等
中国・日本間の競争(ASEANに対する囲い込み)−日本としては経済構造の似た台湾、韓国とのFTAを急ぎ、態勢を固めて次のステップへ動くこと急務。
遅れをとると不利な立場、条件に。
ビジネス交渉には激しいぶつかりあい有って、初めて満足行く解決案。事なかれでは真の理解生まれず。政治外交も同じ。 |
| 9.三通 |
通信、通商、通航。通航が一番難題。
企業家は推進、政府は慎重。経済競争力維持の為、徐々にオープンの動きへ。
中国は武力使用明言、台湾には工作員も多数=台湾政府舵取りに苦労。 |
| 10.私はこうみる「二期目の陳政権」 |
| リンク:コラム(私はこう見る「2期目の陳政権」) |
| 11.台湾の将来 |
「自分の将来を自分で決められない」台湾。米中の政策如何。日本の役割も大。
政治:台湾化の動き脈々と=国名、国旗、国歌、企業名(中国から台湾へ)
経済:中国向け投資増、駐在台湾人100万人超=緊密化。
台湾の将来は如何に?
終わりに:日本の国益と台湾の国益には共通、共有する面多い。
日本語世代の交代−これまでの日本の甘えは許されない−相互尊重を基に率直な交流が必要
→日台は未来永劫に続く真の友人。 |